SearchBrowseAboutContactDonate
Page Preview
Page 4
Loading...
Download File
Download File
Page Text
________________ 第十八号 日本西藏学会々報 昭和47年3月31日 の朴拠になる文献は何も示されていない。 第三の Yoga-tantra には外面的な身・口の行は 全くないのではないが、内面的な三昧を中心課題 と考え、行者自らを本尊として観想をなし、この 結果生じた (発遣をする) 身をもとにかえす ことなく、観想の行中においても、また、行を終 えた後においても、「我は本尊自身である」との 我慢を持つことによって、悉地をうけると主張す るものである。 ニンマ派の流儀に依れば、伝統の長い教誠の タントラと、伝統の短い埋蔵経 (テルマ)のタ ントラと、甚深正顕のタンドラ等がある(簡略 には Thu kvan hutukutu の 『一切宗義』第二章 Klon chen rab hjams pa 中に説かれている)。 Dri med hod zer の書いた『ニンマ派の宗義を 第四に Anuttara-yoga-tantra は外面的な身口 mdzod)』 の中には、タントラの分類は四つ以外 の行は省りみずに、木津たる金剛 の Saya pa には説いておらず、分類の仕方 全く異る所がない。 に加えて、さらに最高の宝三種 審 波羅蜜母灌頂 第四浦)を受けて生起 第(Utpanna-krama) 及び究意次第 (Parinispannakrama) の二つによって、果は第十三地の持金剛 の地に到達すると説くものである。 カギ の宗義ではタントラを四種たてるが しく説くものがみあたらないので明示出来ない が、ニンマ派と大差はないように思われる。 Bu ston Rin chen grub はその『ダントラ概説 (5) 灌頂の区別は、Jñāna-tilaka (智慧明点 Tohoku No. 422; Peking, No. 14, p. 32) タントラ 会によると、Kriyā-tantra には水の灌頂と頭飾の 灌頂の二つが、 Caryā-tantra においては、これ二 つの他に金剛灌頂と と名灌頂の三つがあ り、Yoga-tantra には、これらに加えてさらに、 西不退転 等を鋭くようである。 灌頂を受けた後に、三昧耶 (dam tshig) と律義 (sdom pa)を護持するが、その方法については Kriyā-及び Caryā-tantra においては、大乗仏教一 以上に詳しく説かれる点はみられない。 Yoga-tantra 以上の秘密部におけるの立て方 については『金剛乗の根本罪悪の解説:三昧耶 あかす書rDo rje theg pahi rtsa ltun gi rnam bshad dam tshig rab gsal, SK. Vol. 1, No. 126』 また『金剛乗の根本と枝末三味耶の解説 rDo rje theg pa tsa ba dań yan lag gi dam tshiggi bshad pa, SK. Vol. 5, No. 64』 という文献に詳 しい。他宗の学者のタントラの分類法をみるなら ば、Atisa は 『菩提道灯論、 Tohoku, Nos. 3947, 3948 Peking, Nos. 5343, 5344」 において、 Yoga, Mahi-yoga, Anuttara-yoga 七夕 ントラの分類を説いている。 しかし、かかる分類 . Kriya, Carya, Kalpa 全 Ubhaya, (Nih mahi grub mthah rin chen Gyud sde spyi rnam. The Collected Works of Bu ston, part 14 (pha), Sata Pitaka, Nos. 843~1013』において Sa skya pa とかわりのな タントラの分類を考えられているようである mKhas grub rje が、これについては、ゲルク派の は次のように述べている。 「同 Buddhaguahya は Kriyā-tantra において行者自ら本尊仏とな りうると言われるが、 これは Kriyā, Caryā をあ まりへだたりのないものと考えておられたからの ようで、なお研究しなければならない」 と Bu ston Rin po che はおっしゃっているが、 Bu stonの自身の立場は明確にされていない。」 これから伺えるように、ゲルク派が、タントラを 四つに分類する点では、 Sa skya pa とちがわな いが、 Kriyā と Caryā の両タントラの段階にお いては行者自らが本尊仏となりうると説いている のである。この点では、サキャ派との間に明らか な相違がある。 以上のように、チベットの学僧に依れば 部の経典の分類には、三種、四種、五種、 七種等 の分け方があるが、 実践の上ではそれほどのちが いがあるとは認められない。 ただ教理上では、今 問題にしたように、 サキャ派は Kriya タントラに おいて、行者自身を本尊仏を同一視して観想する 39 40 (112) D.No.370 P.No. 18|D.No. 393 P.No. 38 D.No.415 P.No. 59 D.No. 443 P.No. 394 395 400 447 416 317 (479) SERRERS 451 452 420 421 371 372 373 or D.No.437 P.No.76 456 Kriya-tantra 115 470 474 475 476 479 422 14 423 124 44 45 46 91 Yoga-tantra No112 97 D.No. 497 P.No.112 480 100 118 134 63 377 378 110 112 115 64 200 400 401 402 403 404 425 426 427 47 48 49 187 488 国 1886882 28 ឥឥឥឥនងផតឆ៥ឌឌ Carya-tantra D.No.145 P.No.472 116 116 119 120 123 122 163 480 50 51 490 492 379 381 382 383 384 385 500 71 126 116 119 120 123 163 406 407 483 432 493 496 888 58 163 D.No. 363 P.No. 5 364 162 Mahāyoga-tantra 130 196 184 389 5678965 497 543 544 566 604 367 368 402 404 428 7 | SK Vol. 10, No. 154, p. 344-1-1 の Nor chen Kun dgah bzaii po の分類の仕方に依る。
SR No.269269
Book TitleTibetan Studies In India
Original Sutra AuthorN/A
AuthorV V Gokhale
PublisherV V Gokhale
Publication Year
Total Pages8
LanguageEnglish
ClassificationArticle
File Size2 MB
Copyright © Jain Education International. All rights reserved. | Privacy Policy